2024-03-08高齢者の看護に役立つコミュニケーションの留意点8選

2024-03-08高齢者の看護に役立つコミュニケーションの留意点8選

2024.3.8更新

高齢者の看護に役立つコミュニケーションの留意点8選


高齢者とのコミュニケーションでは、人生の先輩として、そして大人として、丁寧な言葉遣いをすることが大切です。
無理に会話をしようとせず、相手の気持ちに寄り添い、否定や遮らないように気を付けましょう。
また、声のトーンや大きさにも気を配ることが必要です。
一人ひとりが、異なったバックグラウンドを持っていると、理解しておきましょう。
コミュニケーションによって、信頼関係を築くための留意点をお伝えします。

高齢者の看護に役立つコミュニケーションの留意点8選

コミュニケーション方法は、ひとつではありません。
それぞれ高齢者によって、興味や関心毎も異なります。

低めの声ではっきりと話す

高齢になるにつれ、高音が聞き取りにくくなります。
耳元で大きな声を出すと、伝わりづらいだけではなく、不快に感じることもあるので注意が必要です。
早口での会話も、理解しにくいことがあります。
ゆっくり、そしてはっきりと、言葉の区切りをつけながら話すようにしましょう。

ゆったりとした気持ちで相手の話を聞く

話の内容を理解するまでに時間がかかり、反応がゆっくりの人もいます。
相手の話を遮らず、先を促さないようにすることが大切です。
相づちを打ちながら、話を聞いている態度を示すことで、信頼関係が築きやすくなります。

人生の先輩として相手を敬う

高齢者と話す際は、丁寧にそして、敬語を使うようにしましょう。
幼児言葉は、コミュニケーションや信頼関係に大きな影響を与えてしまうことがあります。
逆に丁寧すぎる言葉は、聞き取りづらいこともあるので、適切に使うことが大切です。

必要以上に年寄り扱いしない

高齢者といっても、一人ひとりが異なった、さまざまな人生を歩んできています。
同じ大人として、敬意を払った言動を心がけ、必要以上に身構えて不快な思いをさせないようにしましょう。
コミュニケーションは、どの年代でもそれほど違いはありません。
相手の話に耳を傾け、温かい言葉による声がけをすることで、信頼関係を築いていけます。

相手が好きなものを積極的に聞く

天気などの世間話から会話が弾むこともあります。
そのようなコミュニケーションから、相手の興味や関心ごとを知ることもあるでしょう。
たとえ分からない話題でも、自分から積極的に質問することで、興味を持ってくれたことが嬉しいと感じる人もいます。
適度に相づちを打ち、話を遮らないようにすることも大事です。

必要以上に話し過ぎない

高齢者に限りませんが、会話があまり得意ではない人がいることも知っておきましょう。
世間話程度であれば問題なくても、長時間の会話で疲れてしまう場合もあります。
また、聞かれたくない話がある人もいるでしょう。
ただ一緒にお茶を飲み、ゆっくりした時間を共有するなど、会話をしない時間を持つことも大切です。

相手の言ったことを頭から否定しない

患っている病気の影響や勘違いなどで、事実ではないことを訴える高齢者もいます。
そのようなときでも、いきなり否定せず、まずは話を聞いてあげることが必要です。
温かく声掛けをし、適切に受け答えすることで、気持ちが落ち着く場合もあります。

親しみのある声かけを意識する

生まれ故郷の言葉で話しかけられることにより、昔を懐かしみ反応がよい人もいます。
それぞれ高齢者の時代背景にも、興味をもって話を聞いてみましょう。
分からない方言があれば、積極的に尋ねることで、より親しみがわくこともあります。

高齢者とのコミュニケーションのきっかけになる話題5選

高齢者とどのような話をすればいいのか、迷うこともあるでしょう。
コミュニケーションのきっかけとなるような、話題についてお伝えします。

天気や季節の話題

天気の話題は、高齢者に限らず世間話の切り口としての定番です。
晴れや雨だけではなく、紅葉や草花など、季節を感じられるような話をするのもよいでしょう。
そこから、ほかの話題へと発展して、会話が弾むかもしれません。

時事ネタや好きな芸能人の話

世間話だけだと会話が続かないことがあります。
そのようなときは、ニュースのネタや時事問題について話題にするのもよいでしょう。
もしくは、ドラマの話をすることで好きな芸能人の話題へと発展することもあります。
日頃からニュースをチェックし、知らない芸能人の名前が出たら調べておいて、別の機会に話題にすることもできます。

出身地の話

自分が生まれ育った土地の話題だと、積極的に話してくれる高齢者もいます。
その地域の方言や、名産品、お祭りなど、話が広がっていくかもしれません。
そこから、家族や昔の友人などの話に発展することもあるので、じっくり聞いてあげると喜ばれます。
ただし、センシティブな内容など触れられたくない人もいるので、相手の様子を見ながら話題にすることが大切です。

趣味の話

年齢に関係なく、趣味についての話は、楽しい気持ちになることが多いでしょう。
頷いたり質問したりして、話を丁寧に聞いてあげることが必要です。
しかし、いきなり話を聞き出すことが難しいこともあります。
そのときは、レクリエーションで実施した内容などについて、感想を聞いてみてはいかがでしょうか。
もしくは、自分の趣味について、話してみる方法もあります。

現役時代の思い出話

現役で働いていた頃の話や、子育てについてなど、盛り上がりそうな話題もあります。
その頃の苦労話など、笑って話してくれることもあるでしょう。
ただし、良い思い出ばかりではない人もいるので、相手に寄り添って聞くことが重要です。

話題に困ったときに役立つアイテム

高齢者とのコミュニケーションのきっかけのひとつとして、おしゃべり人形を利用する方法もあります。
人形との会話により心が和む人もいるでしょう。

おしゃべり人形とは?

おしゃべり人形は、本物の子どもの声で話せる、音声認識機能付きの人形です。
話すだけではなく、歌う機能も付いているので音楽が好きな人も楽しめます。
人形によって、搭載されている機能が異なります。
好みや目的に合わせて選ぶとよいでしょう。

おしゃべり人形のメリット・デメリット

おしゃべり人形は、人間の女の子と男の子、そして猫や犬の動物もあります。
高齢者の側にあることで得られるメリットは、次の4点です。
・話し相手ができることで孤独感が和らぐ
・コミュニケーション能力の維持
・音声認識機能があることで会話のやりとりができる
・子どもの声の搭載により自分の孫と一緒にいる感覚になる
一方で、デメリットは以下の3点あります。
・電池交換の手間がかかる
・認識するワードが限られている
・精密機械が入っているため洗えない
メリットとデメリットを理解した上で、利用することをおすすめします。

おしゃべり人形の選び方

まずは、おしゃべり人形を、どのような目的で利用したいのかを明確にしましょう。
その上で、目的に沿った人形を選ぶことが大切です。

人形の形や大きさで選ぶ

子どもが好きな高齢者であれば、女の子や男の子のぬいぐるみを選ぶとよいでしょう。
自分の孫のようにかわいがったり、話しかけたりして楽しめます。
犬や猫好きの人であれば、動物のおしゃべり人形を選ぶのもよいでしょう。

収録されている言葉の数で選ぶ

「おはよう」などの日常会話では、認識できる言葉が限られています。
しかし、音声認識機能により、連続での会話を楽しめるでしょう。
おしゃべり人形によって、搭載されている言葉のバリエーションは異なります。
使う目的や予算と合わせて、好みや機能を確認したうえで選ぶとよいでしょう。

着せ替えなどその他の機能で選ぶ

普段着だけではなく、浴衣やセーターなど、着せ替えのバリエーションが複数あります。
そのため、季節感を味わいながら会話を楽しむことができるでしょう。
おしゃべり機能は、会話だけではなくさまざまな歌を歌う人形もあります。
さらには、目覚ましや、運勢占いなどもあり、搭載されている機能を確認して選ぶとよいでしょう。
次にこちらでは、老人ホームにいる祖父母におすすめのプレゼントや選ぶ際の注意点を解説します。
大切な祖父母への贈り物選びに役立つ情報をぜひご覧ください。

まとめ

高齢者とのコミュニケーションでは、必要以上に身構えず、人生の先輩として、丁寧な言葉遣いで話をすることが大事です。
ただし、話が苦手な人もいるため、必要以上に話しかけないように、相手の気持ちを尊重しましょう。
また、天気や季節などの世間話以外での話題に困ることもあります。
かわいらしい子どもの声の「おしゃべり人形みーちゃん」は、音声認識機能が搭載されています。
そのため、会話のやりとりや、歌を歌ったりできるため、高齢者の気持ちも和むでしょう。
おしゃべり人形によって、話のきっかけが生まれるかもしれません。
高齢者とのコミュニケーションに役立つこともあるので、試してみてはいかがでしょうか。

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